《代名詞》
丸山町出身の菰岡晴夫氏提供
標準語では、「自分の〜・自分が〜」という意味であるが、房州弁では、「おまえの〜・おまえが〜」の意 (類)われ。第二人称
(英)you;your
(例)こらあ、わがやつか(これはあなたのものですか?)
わが言ったあで(お前が言ったじゃないか)
《副詞》
行動の程度が小規模であることを表わす。少々。ちょっと。物の分量が少ない場合は、「ちんばあり」を使う。
(英)a little
(例)《飲みに行くのを誘うときなどに》わざっとっと、いんべえか。(ちょっと、(飲みに)行きましょうか?)
《副詞》
偶然・自然にではなく、有意的にそうすることを表わす。わざと。
(英)on purpose
(例)おめえ、わざんとやったっぺや(君、わざとやったね?)
《副詞》
K氏提供
「すごく」と言う意味。
「くさい」とか「きたない」と言った単語につけて使う。
(英)very
(例)わるぐせい。(すごくくさい。)
わるぎたねえ(すごくきたない。)
《名詞・形容動詞》
木更津市の泉谷氏提供
迷惑なこと。失礼なこと。
白浜方面ではかなりポピュラーな言葉。
(英)wrong;an evil deed;a vice
(例)そら、わやくだーわで(それは、迷惑なことですね。
※「わやく」について、STEP氏より次のような解説をいただきました。
三省堂「大辞林 第二版」には下記の如く記載されているそうです。房州弁とは言い切れない可能性大ですね。
(名・形動)[文]ナリ 〔「枉惑(おうわく)」の転〕
(1)いたずらをすること。悪ふざけをすること。また、そのさま。
「それう持つて―をしちやあいけんちふのに/ヰタ・セクスアリス(鴎外)」
(2)筋が通らない・こと(さま)。無理。無茶。
「も一度振り直さん、と―な事をのたまへども/浮世草子・御前義経記」
(3)聞き分けがない・こと(さま)。腕白。
「子供遊びの―同士/浄瑠璃・夏祭」「構へて―言やんなや/浄瑠璃・八花形」このように、昔の言葉が一部地域に残って方言と思われるケースが他にもありそうです。
ということで、方言でとは言い切れない部分もありますが、昔の言葉がそのまま時を経ても残っている事例として掲載しました。
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《名詞》
悪い行い。悪事。
(英)wrong;an evil deed;a vice
(例)こんやんども!わるごとばありしやがって!(この野郎ども、悪いことばっかししてっ!)