《他動詞》
①衝突する。
(英)run against
(例)あそおの交差点で、車がバスにくっとてたあお。(あそこの交差点で普通車がバスに衝突していたよ。)
②アルコールを摂取し過ぎて「たーたーモード(「たーたー」の項参照)」になること。
(英)a foolish persoerymode
(例)やろうは、ゆんべ飲み過ぎでくっとっつたぺや。(彼は、昨晩飲み過ぎて人事不省に陥ってただろう。)
③理解する。
(英)understand;see
(例)あのじいさんにゆうら言っても話がくっとんねえお (あのおじいさんに、いくら話しても理解してもらえませんよ)
話のくっとんねえ、おやじだのう(話のわからない、おやじさんだなあ)
《名詞》
千倉町の熊井成和氏提供
食べ残し。
(英)left over
(例)こらあ、だんのくいかしだ。(これは、誰の食べ残しですか)
おがくいかしでいいば、かっせーおー(私の食べ残しでよければ食べなさいよ)
《名詞》
井上燭堂氏提供
なまけもの。面倒くさがり。
(英)a lazy person; an idler
(例) この、ぐぞうぼうがさぁ!(この、面倒くさがり!)
《名詞》
鯨の肉を薄く削ぎ、秘伝の醤油味のたれに漬け込んだ後、天日で乾燥させたもの。鯨のたれ。
かるく火であぶり、食すると美味。酒の肴に最適。近年商業捕鯨が禁止されてから、高級品となってしまった。
(英)the dryness meat of the whale
(例)くじらんたれ、かっーせー(鯨のたれ、食べなさいよ)
《名詞》
富浦町多田良出身吉田和弘氏提供
富浦町多田良地区でよく使われる名詞。
キク科の多年草で山野に自生する。若葉は草もちに入れて食用とする。いわゆる蓬(よもぎ)。
(英) the YOMOGI grass
(例)たのくろいって、くさんはなとってきやっしぇえ。(田んぼのあぜ道に行って、蓬を取ってきてください)
やたらに草がはえて、いつ刈ったか分からない様子。草ぼうぼう。
(英)vast grass
(例)あの草ぼっけんがが、おらがんたんぼですお。(あの草ぼうぼうの田が、うちの水田ですよ)
《自動詞》
富浦町八束出身の石井重行氏/ukkarienzou氏提供
仏語で「地獄におちて受ける苦しみ」が転じて、一般に苦しみや悩みの意味があるが、房州では主に「疲れた」「体の調子が悪い」を表現する場合に使う。
(英)get tired;the condition of the body is poor
(例)おーくげんだ(あー疲れた) 苦患(クゲン)だお(とてもしんどいよ)